数年前まで、毎年、50枚近いCDを購入し、DVD(Blu-ray)ボックスを購入していましたが、ここ数年、全く買わなくなりました。要因の1つとして、利用頻度が激減したことを理由に、PCにDVDドライブを接続し無くなり、CDを音楽系アプリに取り込む手段が無くなりました。
次に仕事のデータのやり取りは、ストレージサービス、または、クラウド環境で行うようになりました。
そして、「聴きたいと思った時に聴ける」「観たいと思った時に観れる」「自宅に物が増えないのは好都合」という側面もあり、映画、音楽は配信サービスや、サブスクリプション(以下、サブスク)サービスを利用することが増えました。
昨今、デジタル素材、映画、楽曲、乗用車などのサブスクサービスがありますが、「サブスクリプション」とは英語で「会費」を意味し、サブスクサービスを利用し続ける限り「利用」できるもので、契約者は作品を所有しているわけではありません。
そのため、サブスクサービスを解約、または、サービス提供側の都合により配信が停止されることがあり、突然、楽曲などが聴けなくなったり、映画、動画が観れなくなったりすることがあります。
書籍のデジタル化が始まった頃に、今後、車籍、楽曲のデジタル購入、各社のサブスクサービスの利用が一般化し、作品を手に持つことができなくことで「手元に置いておきたい!」と「所有欲」が刺激され「世の中は物質主義に戻るのでは?」と期待していました。
ただ、自分自身を含め「聴けなくなったら、観れなくなったら、まぁそれはそれで仕方がない」と割り切るようになるみたいで、サブスクでも一定の所有欲が満たされる…ようです、多分。
その結果、今後ますますCD、DVD(Blu-ray)などは製造されなくなり、売れなくなるだろうと感じています。
そして、1人1台のスマートフォンを所有しつつある流れの中で、サブスクサービスを利用する流れを変えることはできないと感じています。
長年、Webサイトという「無形制作物」を作り続け、「紙媒体のように自分の作品を手で持ってみたい」とのコンプレックスに近い思いから、缶バッジをはじめとする雑貨を作り始めた僕としては、これからの変わりゆく「所有欲」にどのようにアプローチしていくか…
色々と悩む日々です。